税理士・公認会計士 吉田龍志の
経営者に聞いてほしい独り言
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税理士・公認会計士 吉田龍志の
経営者に聞いてほしい独り言
まず税理士との顧問をまく形というのは、大きく分けて3種類あると思っています。
まず税理士との顧問をまく形というのは、大きく分けて3種類あると思っています。
顧問契約のみ
(記帳は会社)
記帳代行と顧問契約
(記帳は税理士)
年度一回の提出決算のみ
(記帳は会社)
記帳については、私は「非付加価値業務」ととらえています。記帳などは毎月同じことをやるのみで、精度を上げようが、上げまいが、売上の増加や経費削減には直接的に紐づきません。ただ、言葉尻だけをとらえることはやめてください。「非付加価値業務」とは言いましたが、「必要ではない業務」とは言っていません。どの会社にも、絶対に必要な業務なのです。
会社の状態を分析する“時”、借入をする“時”、会社の立ち位置を把握するために他社との比較分析をする“時”、この上ない武器となるのが、正しい記帳の上に出てきた数字なのです。
記帳について重要性を認識されている会社様の多くは、経理部を置き、記帳を自社にて実践されていると思います。非常にいいことですし、あるべき姿です。1946年に日本国憲法が公布され、納税義務が定められ、その後1989年には消費税の導入もされました。適切な税金計算、経営方針の決定、それらを支えるのは、適切な記帳の賜物であると認識しており、今後も継続していく必要があります。
是非、会社の中に経理部を置き、記帳を自ら実践していただきたい、、、という一税理士の思いはありますが、いやはや現在の日本の少子高齢化には頭を悩ませられます。特に地方においては、経理をされている方が、50歳~70歳の会社が多いようです。経理を引き継げるような方を採用するような積極的な動きもありません。なぜか、それは、記帳業務が「非付加価値業務」だと認識する「正しい経営者」が生まれているからです。
私も、記帳業務は「非付加価値業務」と考えています。但し、記帳業務が「必要ではない業務」ではありません。経営者の方には、記帳業務を「必要ではない業務」と認識しないでいただきたい。
現状、税理士とは顧問契約のみ、記帳は自社で行っている、という会社様。会社としてあるべき状態に達している非常にいい会社です。ただ、良く状況を確認してください。
経理業務が属人化していませんか
経理業務が属人化
していませんか
以下のような場合は、要注意です
・経理の新人が入っても
すぐにやめてしまう
・経理の新人が入っても
すぐにやめてしまう
・経理部の後継ぎがいない
・経理部の後継ぎがいない
経理業務は、非常に多岐にわたる業務です。中小の経理は、もはやオールラウンダーなプレイヤーです。社会保険の仕組みもわかれば、税の仕組みもわかる。さらには会計数値の見方もわかる人がほとんどです。
「採用を掛ければ、バックオフィスの事務方さんなんて、すぐにいるだろう」
なんて考えの経営者の方、
少し状況を甘く見すぎていますので注意が必要です。
なんて考えの経営者の方、
少し状況を甘く見すぎて
いますので注意が必要です。
例えば、大手の会社で経理を5年間やった方が入ってきた場合、その方が記帳ができるとは限りません。
なぜなら大手の経理では分業制で、現金の管理、預金の管理、請求書発行業務などなど、経理の一部分で大量の業務があるため、すべての業務をそつなくこなすオールラウンダーなプレイヤーではありません。一業務の職人さんであることが多いのです。
そうなったら最後、経営者は「大手出身なのに、全然できないじゃないか」とギャップが生まれ、関係は悪くなっていく一方です。サッカーで言えば、フォワードの選手に、キーパーをお願いする、野球で言えば、ピッチャーに四番を任せる、というようなものです。
もし、該当があれば、すぐに相談してください。
一番の解決策は、人1人雇うよりも、安い金額で記帳を代行するサービスに外注することをお勧めします。ライバルが多い中小企業では、売上につながる業務を率先して補強し、実践してほしいものです。
また、奥さん(又は旦那様)が経理をしている会社は、
今後、会社がどうなっていきたいかを考えてください。
また、奥さん(又は旦那様)が
経理をしている会社は、
今後、会社が
どうなっていきたいかを
考えてください。
今くらいの売上が続けばいいな。
今くらいの売上が
続けばいいな。
そのような会社は、今のままで大丈夫です!なぜなら奥様(又は旦那様)は、常に共に過ごし、性格をよく知るパートナーでもあり、経理を任せる上では、非常に相性がいいです。
会社を拡大していきたい!
会社を拡大していきたい!
よく考えてください。なぜなら、パートナーは、「生活を守る」というバイアスがかかります。少しでも生活が危険にさらされようものなら、止めに入られる場合があります。しかし、会社はリターンを求めるのであれば、リスクを賭さなければなりません。会社を拡大するならなおさらです。無謀な賭けなのか、未来ある賭けなのか、「生活を守る」バイアスが働いた状況では、必ずしも正しい判断ができるとは限りません。経理は数字を見て分析し、それを経営者に忖度なしに伝える、このような役割を担っているとも言えます。
税理士に記帳代行をお願いしており、さらに顧問をお願いしている。
税理士に記帳代行をお願いしており、さらに顧問をお願いしている。
非常に良い判断だと考えます。記帳など、非付加価値業務は、アウトソースし、特に中小企業は売り上げ増加に専念すべきです。ただ、それは、記帳代行の品質が高い場合にだけ、「非常にいい判断である」と述べます。
税理士が行う記帳代行は、
税理士により雲泥の差です。
税理士が行う記帳代行は、税理士により雲泥の差です。
経営者の方に問います、御社の記帳に使用している
会計ソフトは何かわかりますか?
経営者の方に問います、
御社の記帳に使用している
会計ソフトは何かわかりますか?
答えられない経営者の方、今すぐ、確認してください。
経理に興味がないにも程があります。
答えられない経営者の方、今すぐ、確認してください。
経理に興味がないにも程があります。
そしてそれらの会計ソフトは、進化を続けているものもあれば、進化が止まっているものもあります。具体名は申し上げませんが、例えば次の点はどうでしょうか。
・電子帳簿保存法に対応していますか?
・記帳代行を行う税理士は、電子帳票の保存に対応してくれていますか?
・ペポルインボイスの対応状況はいかがですか?
・電子帳簿保存法に対応していますか?
・記帳代行を行う税理士は、電子帳票の保存に対応してくれていますか?
・ペポルインボイスの対応状況はいかがですか?
今、日本は急速に電子化が進んでいます。記帳代行も例外ではありません。
大手の企業は率先してDX化に突き進み、一定の成果を上げている会社もあります。
2024年の5月には、税務署は納付書の発行を順次やめ始めました。もし、記帳代行を行う税理士がDX化に対応していない場合、世間に取り残されます。そして、税理士は会社のDX化にまでは興味がない税理士が多いです。なぜか、それは税理士業界の平均年齢が60歳を超えるからです。
法人の寿命はありません、今からいくらDX化を頑張っても、成果が出るのは隠居してからだろう、、、どこかの政治家のようです。
会社を100年企業、200年企業にするためには、常に進化し続ける責務があります。これを税理士に任せておけば安心。そんな生ぬるい考えは捨てるべきです。
税理士がどのようにDX化に取り組み、次世代の会計をリードできるか、今経営者は見極める“時”が来ています。
年度一回の提出、決算のみの
年度一回の提出、決算のみの
これは考え方なのですが、もし会社を大きくしようと考えているのであれば、「大バカ者」です。今の売上が続けばよく、家族経営で、社長が引退する際には店をたたもうと考えている会社は、今のままで問題ないと考えます。
なぜ「大バカ者」なのか。めまぐるしく経済情勢が変わるこの世の中、1年に1回決算を見るだけで、どうやって舵取りができますことやら。
最低でも3カ月に1回は会社の健康診断(月次決算の確認)をするべきです。
特にいうべきことはありません。次の世代に引き継ぎたい、会社を大きくしたい、そう考えるのであれば、今の報酬の3倍払って、月次決算を達成すべきです。
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